伊集院光のばらえてぃーの5作目
今日の朝にAmazonから届いたので,早速観た.
今回はだまし合いの1作目「だるまさんが動いたらみんなバラバラの巻」と強力な酔っぱらい大集合でメチャクチャの2作目「酩酊ドミノ ハイパーの巻」を合わせた企画. だるまさんの時は,参加者間にそれほど会話がないし,姿も見えないのでそれほど疑心暗鬼が表に出なかったけど, 今回は参加者が全員同じ場所で監視し合い作業を続けていくので,緊張感がハンパなかった.
146分と長編な上に「ノンアルコールドミノ」の感想戦 (音声チャプター) が入っているので, 全部観終わるまでに3時間くらいかかる. けど,感想戦含めて一気に観たくなるほど面白かった. ここまでの5作中で一番よかったと思う.
1回戦ノンアルコールドミノのルール
ちょっと長いけど,ルールがこの企画の肝なのでしっかり説明.
- みんなで力を合わせて4000枚のドミノを3時間以内に完成させれば「仲間」の勝ち。
- ただし、10人のうち「仲間」のふりをした「クソ野郎」が3人いる。
- 「クソ野郎」の3人はドミノの完成を阻止すれば勝ち。
- 「クソ野郎」は倒したドミノの数に応じて賞金 (1枚につき1円) がもらえる。
- 3人のうち1番ドミノを倒した「超クソ野郎」は賞金が3倍となる。
- 「クソ野郎」は残りの2人の「クソ野郎」が誰であるかは事前に知っている。
- 怪しいと思った人物を見付けたら伊集院に「追放選挙」を申し出る。
- 「追放選挙」開催の賛同者が過半数を超えれば会議が開催され、その後投票を行う。
- 「追放選挙」の結果「追放票」を1番集めた者は牢屋に監禁される。ただし1位が同票の場合2人まで追放される。
- (「追放選挙」は一人ずつ誰に投票するかを発表する方式なので、誰が誰に投票したかは分かる。)
- 牢屋の定員は5人。ただし,5人を超えたら「復帰投票」でシャバに戻すメンバーを決める。
- (復帰できる可能性があるので牢屋に入っても「クソ野郎」は「仲間」を演じ続けなければいけない。)
- 牢屋が満員 (5人) の時に「クソ野郎」がシャバに3人全員生存している時も「クソ野郎」の勝ち。
- (シャバに「クソ野郎」3人,「仲間」2人になって「追放選挙」開催の可能性がなくなるから)
- 敗者はその後で行われる「ノンアルコールドミノ ハイパー」に参加できない。
- 「仲間」が勝った場合、「クソ野郎」が敗者となり参加できない。
- 「クソ野郎」が勝った場合、「クソ野郎」から指名された3名が参加できない。
- (「追放選挙」の間や倒れたドミノのカウント中は,時計がストップするので制限時間の中には入らない)
2回戦のノンアルコールドミノ ハイパー
1回戦とほぼ同じルールに疑心暗鬼が膨らむ要素を追加 (「クソ野郎」が何人いるかは教えない,「クソ野郎」の賞金が増える,途中で行う「ミニゲーム」と「追放選挙」がセット) して,規模大きく (全員で14人,8000枚,3時間) なる点が「ハイパー」...なんだけど,それだけなワケない.まさか最後にあんなコトになっちゃうとはね...
所感
ベタな感想だけど,疑心暗鬼でお互いを全然信じられなくなっていく様が面白い. 通常だったら,気にならないような言動も「何か裏があるんじゃないか?」と思ってしまう. 慎重に作業しようと丁寧に作業していても, 早く完成させようと一生懸命作業していても, 「クソ野郎」をあぶり出そうと回りを慎重に観察してても, 効率的に並べようと作業方法を提案しても, 何をやっても「何か裏があるんじゃないか」と疑われる.
しかもそれをみんなズバズバと口に出して言っちゃう. 誰かが「あいつはさっきからずっと黙ってて怪しい」と言えば, 「そうそう,俺もさっきからそう思ってた」「そういえば,こういうことも言ってた」と次々に 証言が出てきてどんどん疑いが強まっていく.
客観的に見れば,たいして意味のある言動じゃないのに, 状況が変わると人はこんなにも他人を信じるコトができなくなる,ということを思いっきり見せつけられた感じ. まさに,疑い始めたらキリがない,だった.
あと,ドミノを倒すと一旦時計を止めて,わざわざ倒したドミノをカウントし, 「○○さん 18P (18円) 獲得! おめでとうございます!」と宣告して, 「クソ野郎」がわざと倒したんじゃないかと思わせ, 疑心暗鬼を増長する演出が適度に効いていてよかった思う.
ココがよかった
これから観る人へ
LIAR GAMEみたいな相手の心理の読み合いが好きな人には面白い作品だと思う. なお,音声チャプターの「感想戦」は開始してすぐに思いっきりネタバレするのでくれぐれも注意.