開発者向けイベント
11/1にGoogle Developer Day 2011に行ってきた.Google Developer Dayは,主にアプリやサイトを作る開発者向けのイベントで,Googleの技術を紹介するイベント.今回は Chrome, Android, HTML5 がメインの話題だった.
東京 - Google Developer Day 2011
Google Developer Day は、Google のプラットフォームやサービスに関する技術情報を紹介するイベントです。 ...
Google Developer Day は、Google のプラットフォームやサービスに関する技術情報を紹介するイベントです。
スライド,まとめなど
とりあえず見つかったものなど.
- App Engine 最新情報
- Building Games With Google Technologies
- Chrome and Audio Output Devices
- HTML5 のオフライン機能
- Building integrated apps on Google's cloud platform (with Go)
- How to build your own Android devices
おみやげ
過去にはAndroid端末も配られたこともあったから,ちょっとは期待していたけど,事前の参加案内メールの時点でさすがにそれはないことが宣言されていた.
■ その他
・充電コーナー(電源タップ)を用意しています。数に限りがございますので譲り合ってご使用ください。 なお、アダプタの用意はございませんので、各自にて必要なものをお持ちください。
・本イベントでは、高額なプレゼントをご用意しておりませんので、予めご了承ください。
・イベントの最新情報などは、Google Developer Day 2011 Japan ホームページ や Developer Relations Japan Blog、Twitter などにて随時更新していきますので是非ご覧ください。
でも,やっぱりGoogleさんは太っ腹.おみやげいっぱいもらった.
- Tシャツ (もらいに行くのが遅くてSサイズしかなかった...)
- Zeemote JS1 H (右上).箱もなにもなかったので,プレゼンとかで使うワイヤレスマウスかな? と思ったが,Android端末向けゲームコントローラーらしい.ネットで調べたかんじだと3000〜4000円くらいするぞ...
- 3Dメガネ.「どこで使ったんだろう?」という声が多数.一応YouTubeには3Dチャンネルはあります.
- 出展会社が並行してやっていたNFC QUESTで使うカード.裏にIDmがどうとか書いてあったのでたぶんFeliCaカードだろう.中は何か書いてあるのかな?
- ストラップ付き名札入れ
- バッジ.同じ種類のバッジ10個をもらい,参加者間で交換して3種類 (Android, HTML5, Google+) のうち2種類×5個集めるイベントがあったので,AndroidとHTML5がちょっとずつ手元に残った.
- +1シール.面白かった展示やセッションで貼るためのものだったけど,もったいなかったのでそのまま持って帰ってきてしまった.
- Doodle 4 Googleのステッカー.以前話題になったPAC-MANバージョン.
- Chrome金太郎飴.各セッションの入口で配ってた.いちご味かと勝手に思ってたけど,袋には水飴としか書いてなかった...
弁当+お茶 (写真は崎陽軒の中華弁当) も出たし,最後のセッションではお酒 (ビール,チューハイ) も出た.
会場入りは余裕を持って...
10:00開始だから9:40ごろに着けばいいや,と思って行ってみたが,基調講演を行うMAIN HALLはすでに満席で,3Fでパブリックビューイング方式で見ることになった.せっかく会場に来たのに,別室で生中継を見るというのはちょっと盛り上がりに欠けた... しかも,受付がギリギリだったせいもあって,おみやげの受取が遅れ,TシャツがSサイズしか選べなかった.
基調講演は Android 4.0, AppEngine, ChromeとHTML5の新機能のお話がメインだった.あとで分かったけど,どの話題もこの後のセッションでそれぞれ詳しく話されていた.大事なところだけとりあげた感じ.
Three More Things
講演の最後にGoogleの徳生健太郎氏から,Googleの文化を "Three More Things" として紹介された.会社で研究開発する際の心得としてとっても大事だと思うので,僕の感想とともに紹介.
- 「なにごともエンジニアありき」(実際にモノ (Googleだとソフトウェアだけど) を作るエンジニアがいないと何も始まらない)
- 開発時は当たり前だけど,企画や営業とかにも中身まで詳しく知ってるエンジニアが入っていかないと,本当に価値のあるモノは作り出せないということだろうか.モノを作ったことがない人だけで企画しても,現実味のない・役に立たないモノができることが多いし,中身を一番よく知っているエンジニアがセールスポイントも一番よく知っているはず.
- 「百聞は一デモに如かず」(まず作る.作って提案する方が話が進みやすい.)
- これはいつも思う.作る前にあーだこーだ議論ばかりしてて話が進まないことはよくある.最悪の場合,議論の期間が長すぎて自然消滅とかまである.新しいモノを作ろうとして始まった議論なのに,自然消滅なんかしたらもったいない.だから,とりあえずデモを作って目の前で動かしながら議論した方が,イメージも膨らむので (進めるにしてもやめるにしても) 話が早い.特にモノを作ったことがない (もしくは久しくない) 人に対しては,見栄えのするデモを短期間で作って見せるとウケがいいし,技術力もアピールできるので話が進みやすい (と個人的には感じる).
- ただ,デモを作るのに時間がかかりすぎると,できた頃には企画自体が自然消滅,なんてことがあるので,デモはいかに早く作るか,何を作って何は作らないか (何を見せるか),が大事だと思う.それに備える意味でも,いざという時にさっと実装できるように,日頃から幅広く技術を磨いておくように心がけている (つもり).
- 「日本で『イケる!』と思ったら、世界のみんなも同感するかも」(日本にいても世界に通用するモノは作れる)
- 「かも」がポイントかも.現状では,日本でイケるモノは作れたけど,世界で通用するか試してすらいないモノが多いということじゃないかな? とりあえず世界で試すことを考えて,できれば日本語+英語で作った方がいいかもな.いいモノができれば他の言語へは自分でやらなくても誰かがやってくれるはず.
セッション感想
メモとか取ってないので,ちょっとずつ.
Androidの最新情報 (Tim Bray)
Ice Cream Sandwich (ICS) の話題.個人的には端末間通信が気になった.近距離だとNFCでの端末間通信のAndroid Beam,もうちょっと離れた距離だとWiFi Direct.連絡先の交換や,今見ているページを共有するのに使われる.あと,個人情報へのアクセスが大幅に強化される印象.カレンダーとかソーシャル系サービス (twitterとかlinkedinとか) へのAPIが用意されてた.今のパーミッションの仕組みで大丈夫かな,とちょっと思う.
デベロッパーツールのティップス・アンド・トリックス (Eiji Kitamura)
タイトルだけだと開発ツール一般か? と思っていたが,Chromeのdeveloper toolsの話.特に新機能だけじゃなく,あんまり知られていないtipsなども紹介されていて面白かった.詳しいのはChart Sheetにある.
Google Chrome Cheat Sheets | DevCheatSheet.com
機能ごとにPDFなどにまとめられている.
- CSSのパラメータ補完
- 「このパラメータってどんな値あったけ?」って時には,CSSの要素の変更で↑↓キーで候補が出てくる.もういちいちググらなくてもよし (覚えろよ).
- javascript展開
- 圧縮,難読化されているソースも左下の「{}」ボタンを押せば一発展開! ある程度ソースは追いやすくなる.前からあったぽいけど,会場でも「おぉ」と声が上がっていた.
- Break on Subtree Modification
- DOMの子孫要素が変更されたころでbreakをかける.メニューを見ると,attribute変更やノードを消した時にもかけられるみたい.
- リモートデバッグ
- --remote-debugging-port=PORT で起動すると http://起動したマシン:PORT/ で遠隔でデバッグできる.何に使うんだろうか? と思っていたが,将来的にはモバイル機器にも実装してモバイルアプリケーションのデバッグに使えるようにしたいとのこと.納得.WebKitベースだからAndroidだけじゃなく,iOSにも期待できる.
- ショートカットキー
- "?"を押すとショートカットキーが出る
HTML5 のオフライン機能 (Eiji Kitamura)
文字通り.いろいろありすぎて書くの大変だし,資料も公開されてるので書かんでもいいか.IE...
Google+ ウェブ アプリの構築 (Timothy Jordan, Julia Ferraioli)
知らないtipsやアプリの紹介などあるかな,と思っていたけど,普通のアプリ作成紹介で,以前ちょっと調べた時点とあまり変わってはいなかった.いまだに投稿用APIがない.早くできないかな?
Google+ API - Google+ Platform — Google Developers
Google のエンジニアの日常 (Yugui Sonada)
この3月に入社されたばかりということで,新入社員としての立場で話された.
社内ではソースはひとつのレポジトリで管理されていて,全エンジニアが参照可能とのこと.二重に作ることも防げるし,コラボも生まれやすそうと思った.また,当たり前だけどコミュニケーションは大事.F2F,テレビ会議,Chatなどでコミュニケーション取るのは普通の企業と同じだな,と思った.ウチの会社ではいまだにメール中心で,Chatは全然普及しないけど (というか知らないんだろうな) .それから,コードレビューはかなりしっかりやる.あ,あとGoogleでは新入社員はNooglerって言うっぽい.
イグナイト ( ライトニングトーク )
Igniteっていうのは,簡単に言えば1枚15秒×20枚の制限付きライトニングトーク. あんまり堅い話はなかった.お酒も配られていたので,ほとんど最後のお祭みたいなかんじ. 途中でスライドが出なくなるハプニングがあったけど,間をつなぐフリートークが意外によかった. 次回はああいったフリートークを別に設けてもいいと思うくらい.
Ignite とは、「Enlighten us, but make it quick(啓発活動は手短に)」をスローガンとし、発表者は 15 秒間隔で自動的に切り替えられる 20 枚のスライドを使用して、計 5 分間、その思いを語るイベントです。Ignite の詳細は http://www.igniteshow.com をご覧ください。
Googlerによるこんなパフォーマンスもありました.楽しい会社だなぁ.
また行きたい
今回初参加だったけど,技術的な内容は充実してたし,最新技術に直接触れられて (ICSとか) 楽しいんだけど,何よりレベルの高い (少なくともDevQuizは突破した) 技術者がいっぱい集まっている,という雰囲気だけでモチベーションが高まる! また明日から精進しよう,という気になれただけで十分意味のあるイベントでした.